◆流動性の緩和傾向が続く
中国国内の貸付の供給が緩和傾向を維持する中、2013年以来、外貨購入に伴う自国通貨の放出は高水準を維持しており、国内市場の資金緩和を促進している。
人民銀のデータによると、第1四半期、中国の外貨準備高は1300億米ドル増加し、2011年第2四半期以来の高水準を記録した。中国への資金流入が再び加速し始めた兆候である。
第2四半期の見通しについて、申銀万国証券のマクロ経済アナリスト・李慧勇氏は「欧州の債務危機、米国の量的金融緩和政策の第3弾(QE3)が予定より早く終わる可能性があるなど、外貨購入に伴う自国通貨放出額の増加をもたらす要因が存在している。しかし、今後3カ月を見ると、資金の流れが逆転する可能性は大きくないはずである。そのため、第2四半期、流動性の全体的な緩和傾向は続く見込みである。国内から見ると、3月の社会融資規模は2兆5400億元で、金融機関の貸付が占める割合が41.7%、直接金融による融資は半分以上を占めた。現在、中国銀行業監督管理委員会が行っている銀行の資金プーリング業務の整理、地方政府の規定に違反する融資業務の整理などが、銀行の勘定外で行われ、金融当局の監督や規制を受けない取引や資産、いわゆる『影の銀行システム』にある程度の影響を与える。しかし、これらの措置は規範化としての性格が強く、実質的な取締りではない。金融の自由化がもたらす、直接融資業務の発展の状況は変わらないだろう。2013年の社会融資規模は前年よりも大幅に伸びる見込みだ」との見方を示した。