世界の金融システムの変革と為替政策の変動を受け、このところ、人民元相場は幾度となく最高値を更新している。2013年年始から今日まで、中国外匯交易中心(CFETS)が発表する人民元対外国通貨の中間値(基準値)は平均して2%以上上昇している。中でも、人民元と直接取引を行う通貨を見ると、人民元対米ドルの中間値は0.76%上昇、対円の中間値は17%上昇、対オーストラリア・ドルの中間値は2.21%上昇している。3日付中国証券報が伝えた。
主要先進国の通貨に対する値上がりについては、中国の経済力が絶えず強くなっている結果であるが、先進国の中央銀行による異例の金融政策とも関係がある。例を挙げると、人民元対日本円の中間値が大幅に上昇したのは、日本の中央銀行が年始から資産購入ペースを絶えず加速しているからである。
一連のコストを軽減し、外部環境の変化が人民元相場、更には中国のマクロ経済に与えるダメージを最小限にするにはどうすれば良いのだろうか。実際のところ、人民元が直接取引を行う通貨に対して、値上がりしたとしても、人民元対外国通貨の直接取引や人民元の発展を推し進めることで、人民為替相場の市場化の水準を効果的に引き上げることができ、人民元相場がより合理的な水準に近づくことに繋がる。