◆消費者に迎合した原産地表記
業界関係者によると、消費者が高級品に憧れる主要な理由には、「原産地効果」がある。つまり製品がどこで生産されたかが問題であり、企業が高級品を宣伝する際の重要なセールスポイントでもある。特に中国国内の成熟していない消費者は、「Made in Italy」もしくは「Made in France」という表記を求めて高級品を購入している。
各国の規定によると、最終的な加工が終了し製品になった国が、その製品の原産国となる。つまり高級ブランドは消費者心理に迎合し、この「法の抜け穴」を利用していることになる。彼らは材料を受託生産国に輸送し、製品の大部分の加工を終了した後、このほぼ完成した「半製品」を国内に戻し、最後のほんの一部の加工を本国で行う。こうして生産された製品の原産国は、高級ブランドの所在国になる。
業界関係者は、「このような暗黙のルールにより、製品はたいへん名誉ある原産国の表記を獲得できる。またこのような半製品は、最終的な加工を完了しておらず、コストを計算できないため、本国に戻す際の関税は完成品を大きく下回る。また一般的に、高級ブランドに選択される受託生産企業の生産技術はいずれも同水準で、一般的な消費者にとっては識別が困難だ」と話した。