現在、中国の経済・金融の運営状況は全体として安定しているが、多くの困難や課題にも直面している。グローバル経済は好転しているが、情勢は今なお複雑だ。米国経済が徐々に回復するのにともない、米国が量的緩和政策から撤退する時が近づいており、グローバル経済がデレバレッジに向かうプロセスが加速し始めている。こうした時に人民銀が圧力に耐えながら資金を放出しないのは、社会全体の融資規模が過度に拡大するのを整理し、銀行の銀行間市場業務の期限を誤るリスクを調整し、銀行にデレバレッジや脱シャドーバンキングプロセスの加速を迫り、銀行システム内部の資金の絶え間ない移動による利ざや稼ぎの問題の解決を加速し、金融が実体経済によりよくサービスするよう誘導することが狙いだ。これは政策による主体的な調整であり、バブル崩壊後の受動的な調整ではなく、金融の安定にプラスになるとともに、中国経済のモデル転換やグレードアップ、構造調整の促進にもプラスになり、中国経済の長期的で安定的、かつ健全な発展にとって重要な戦略的意義をもつものだ。
全体として言えることは、現在の「資金不足」は中国の経済モデル転換や構造調整における小さな陣痛に過ぎず、中国経済の発展という大局に影響を与えるものではない。ましてやより大規模な金融危機や経済危機をもたらすことはあり得ない。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月26日