3000億元を超える公開市場における純資金放出と背反するのは、6月に銀行間市場で発生した流動性の逼迫である。翌日物、7日物の質権設定式レポレートの月間平均はそれぞれ6.73%、6.96%と過去最高の水準に達した。アナリストは「上半期末など要因を受け、6月の銀行間市場の資金供給状況は例年、季節要因による逼迫状態が見られる。加えて、4月から指導部が流動性管理を強化する措置を次々と打ち出しており、目標達成の期限を6月末に設定している措置も多いことから、金融機関による貸付需要の大幅な拡大は市場の予想範囲内である。例年と違うのは、人民銀が季節要因の影響を考慮して資金供給を確保するだろうとの固定的な見方を持っている金融機関は、今回の指導層の金融リスクの防止、金融機関のレバレッジ引き下げへの決意に対する観測が甘かったために、金利が異常に上昇するという状況を招いた」と指摘している。
人民銀が今週、オペによる資金吸収を全面的に見送り、加えて市場のムードを安定させるための発言を繰り返し行ったことで、市場の資金供給状況は日々改善に向かっている。データによると、27日、翌日物と7日物の質権設定式レポレートの加重平均はそれぞれ5.44%と6.76%で取引終了し、いずれも5日連続で低下している。