2年余りの9回に及ぶ協議を経て、中国・スイスの自由貿易協定が6日に北京で調印された。これは中国が欧州大陸諸国との間に締結した、初の自由貿易協定だ。協定内容によると、スイスから中国への輸出の99.7%が直ちにゼロ関税となり、中国からスイスへの輸出の84.2%が最終的にゼロ関税となる。
スイスのテレビ局の記者は記者会見で、「中国という巨大な国が、スイスという小さな国になぜ興味を持っているのか」と質問した。中国商務部の高虎城部長は、「中国のGDPはスイスの13倍、人口や面積は100倍以上に達する。この指標から見れば中国は巨大な国であるが、国民1人当たりの所得、1人当たりの貿易規模などを見ると、スイスは優れたデータを記録している。スイスの国内市場規模と海外市場規模は、人口・面積と比べた場合、高い水準に達している。中国とスイスは、大小の面でそれぞれの強みを持つ。さらに重要なことは、中国とスイスの経済・技術構造面の高い相互補完性と相違性だ。中国は製造大国だが、製造強国ではない。スイスはハイテク産業を特長とし、医薬、腕時計、化学工業、精密機械などで高い水準に達しており、特にサービス(金融サービス)で強い優勢を占めている。またスイスは欧州の中心に位置する、欧州自由貿易連合のリーダーだ。スイスはEUと欧州経済区を構築しており、欧州市場全体に対して高い影響力を持つ。中国・スイスの自由貿易協定は、両国の経済・貿易関係を大幅に強化し、中国とその他の欧州諸国の経済・貿易協力を強化する」と表明した。