国際通貨基金(IMF)のブランシャール調査局長も、世界経済が直面する新たなリスクの第1に、中国の成長が鈍化する可能性をあげる。同氏は、中国経済にこれまでは影の銀行を通じて大量のお金が流れ込んでいたとして、「中国の政策担当者たちは難しい選択に直面している」と警告する。
G20では、周小川・中国人民銀行総裁が現状を説明するとみられるが、参加国を安心させられるかどうかは未知数だ。
【毎日新聞 17日社説】中国経済が重大な転換点にさしかかっている。成長の鈍化が続く中、前政権下で進んだマネーの膨張や過剰投資をスムーズに是正できるかが焦点だ。かじ取りに失敗すれば、深刻な打撃が中国社会だけでなく世界を揺さぶる恐れがある。
世界経済を支えてきた中国経済は、痛み覚悟で、規模優先から質重視の成長という次のステージに踏み出した。各国の政府、中央銀行、そして企業も、新しい現実を受け入れ、対処する覚悟が求められる。