中国が為替改革を実施して以来、人民元相場はより一層バランスの取れた水準に近づきつつあり、弾力性も徐々に高まっている。しかし、人民元が今直面している課題から、為替改革が更なる強化の必要に迫られていることが分かる。人民元為替レートの変動幅の更なる拡大、基準値を基礎とする価格決定メカニズムの整備、適切な時期に資本項目における人民元兌換自由化を加速させることなど、いずれも今後為替レートの市場化改革における課題である。19日付中国証券報が伝えた。
2013年以降、中国の経済成長の減速と経済の構造調整という二重の圧力がかかる中、人民元が直面している矛盾はよりはっきりしてきた。
一、為替相場の高止まりと経済成長の減速傾向の間の矛盾が浮き彫りになり、とりわけその矛盾は人民元の実質実効為替レートが高水準で推移していることと輸出額の減少に反映されている。6月、人民元実質実効為替レートは8カ月連続で過去最高を更新した。同月、輸出額は前年同期比3.1%減となり、44カ月ぶりの低水準を記録した。実質実効為替レートの高水準での推移は既に著しく輸出を抑制している。