水営村は沂蒙山地帯の奥地に位置し、270世帯834人が暮らしており、豊かな水資源を有し、草木が村中に生い茂っている。この村の農民は家畜養殖の伝統をもち、どの家でもウシやヒツジ、ウサギなどが飼育されており、少ない家は十数頭、多い家は数百頭を飼育している。以前、村の食糧・食用油作物の茎は、食事を作るための薪として利用する以外は全て廃棄していた。飼育しているウシやヒツジは放牧することしかできず、山の上で草を食べるか木をかじっていた。農家でもご飯を作る燃料の大部分は山から採ったものであり、「毎年植樹するが、(家畜のえさや燃料となってしまうため)立派に育った木を目にしたことがない」という人力・財力を浪費する立ち遅れた状況が続き、しまいには樹木が育つ環境が破壊され、土壌流出が生じ、「小雨が降れば土砂崩れが発生し、、大雨の場合には土地ごとなくなってしまう」というのが当時の深刻な状況だった。土地は日に日にやせていき、人々の収入はますます少なくなっていった。
数年来、村の指導グループは郷党委員会と郷政府による「山の上に植樹し、緑化を行い、山のふもとに果樹を植え、庭で養殖業を発展させ、裕福になる歩みを速める」事に向けた統一的な計画にしたがって、「環境を保護し、郷里を大切にする」呼びかけが広まり、村民全体を動員して全力で植樹造林活動が展開され、事業政策と環境保全政策がより一層効果を発揮できるよう勤めた。山で樹木が育ち、草木が成長し始め、村全体の森林カバー率は46%に達し、昔の荒れ山は「金」と「銀」を生むオアシスとなった。続いて、村の指導グループはサイレージの貯蔵、メタンガスの活用、衛生的な家畜小屋建設の技術整備に関する育成トレーニング・クラスを開設し、村民たちを動員して「技術を革新し、郷里を美化する」活動を大々的に展開し、村全体でサイレージ貯蔵・アンモニア処理施設を100カ所以上建造し、飼料の利用効率を高めた。