鉄道貨物輸送量がマイナスからプラスに転じ、中長期の企業向け貸付が前月比で増加し、工業電力使用量の伸びも加速した。税関、統計局が先に公表した7月のデータに不確実な部分があると疑う声があるが、この3大指標が好転したことで中国の経済情勢が回復してきている事実を各界は受け入れ始めるだろう。
エコノミストの判断によると、政府が打ち出した一連の政策で成長が促され、中国経済は底打ちし、低空飛行から反転上昇に向かうとみられる。ただ中国経済の回復が従来の方式によるものであること、そして世界経済も本当の意味で危機を脱出していないことを考慮すると、今後中国経済はなお大きな不確定性に直面するといえる。
工業電力使用量、鉄道貨物輸送量、中長期の企業向け貸付のデータは実体経済の運営状況をよく描写しているといわれる。14日の時点で、この3指標の7月のデータがすべて公表された。データをみると、工業電力使用量は前年同月比8.1%増で、前月の増加幅を2.41ポイント上回り、2カ月連続のプラス成長となった。また、中長期企業向け貸付の新規増加額は前月比500億元の増加となり、これも2カ月連続で拡大。新規増加分の企業部門の中長期貸付の割合は前月を12.2ポイント上回る34.7%、世帯部門の中長期貸付の割合は前月比5.6ポイントの増加だった。鉄道貨物輸送量はマイナス成長が続いた後、ようやくプラスに転じ、前年同月比2.5%増、前月比2.8%増となった。