20年前ならば、日本の東南アジアにおける経済影響力を、どこにいても見てとることができた。日本が投資建設した工場・企業・インフラが東南アジアに点在し、各国の道路を走るのは日本車が中心で、各大売り場で販売されているテレビ・洗濯機・冷蔵庫などの家電の多くは日本製で、日本料理も多くの東南アジア人を誘惑した。しかし1990年代前半の自国の経済低迷、90年代後半のアジア通貨危機は、日本の東南アジアの投資規模と経済拡張を制約し、日本の投資に陰りがさした。
20年後、日本の投資は再び東南アジアで反撃を開始し、その勢いは90年代に劣らぬばかりか、それを上回るほどだ。日本の関連機関の資料によると、日本の2012年の対ASEAN投資総額は、2005年の約50%増の64億ドルに達した。過去10年間で、日本と東南アジアの年間平均貿易額は2000億ドルを上回り、同期の日本の対東南アジア直接投資額も600億ドルを超え、東南アジア最大の投資国の一つとなった。