李克強総理は11日、夏季ダボスフォーラムの式辞の中で、「中国経済は現在、モデルチェンジ・グレードアップの重要な段階に入っている。現在の経済発展の基礎は良好で、経済は安定的に発展している。中国の経済発展の奇跡はすでに質と効果を高める「第2ステップ」に入っており、今後さらにすばらしい物語となることを願っている」と語った。
経済の高度成長の「第1ステップ」から、モデルチェンジの重要な段階である中国の奇跡の「第1ステップ」に至るため、これから何により発展の持続性と健全性を支えるべきだろうか。李総理は、「改革・革新は国家発展の尽きることのない原動力だ」と力強く答え、中国の指導部の改革・イノベーションに向けた決意を示し、中国経済の未来に対する人々の自信を深めた。
改革開放の35年間、中国は経済成長を推進する中で、投資拡張型の発展の道を歩んだ。これは目に見える効果が得られる発展の道である。中国のGDPは毎年高成長を維持し、かつ2010年にはGDPが世界2位となった。中国のインフラ整備はめざましい進展を実現し、中国の一部の大都市の発展水準は先進国に近づいた。しかしこの10年間で、投資拡張型の発展モデルが課題に直面した。過度の投資により資源の逼迫が生じ、環境が破壊された。また内需が勢いに乗れず、投資による収益が困難になった。このモデルの発展の道は、すでに歩むほど狭くなってきている。ゆえに前指導部は、経済構造調整の手配を開始した。遺憾なことに、突如訪れた世界金融危機の荒波により、中国の経済モデルチェンジの歩みに遅れが生じた。