西洋人の多くは、スッポンの血に薬効があるという観念を鼻で笑い、まともに取り合おうとしない。しかし彼らの中で、少なくとも薬用酒を飲んだことのある人、もしくは圧縮したナスで皮膚がんを治療した人が少しはいることだろう。私たちは現在、ヒルに血液を吸わせる治療法と抗生物質の間の、広大なグレーゾーンにいる。近年になり代替医療(現代医学以外の医学理論と技術の総称)がブームになっている。これは一つの哲学的問題、すなわち専門家の称する「境界線の問題」を提起した。同問題はまず、真の科学と偽の科学の区別について検討しなければならない。これは進化論者と神の創造論者の論争の中で何度も取り上げられている話題でもある。
上述した北京の出来事から数年後、私は上海で物件を当たっていた。ある担当者は、その物件の位置は非常に縁起がいいと保証した。10階の窓から外を見ると、蘇州河がうねうねと流れている。担当者は、川の曲線と流動は風水にとって理想的だと説明した。私はこの物件を購入した。