米国の混乱ぶりに比べ、英国はこの連休期間にしっかりもうけを出した。「デイリー・テレグラフ」は4日、「中国人のショッピング熱が波及」と題する記事を発表し、国慶節連休期間には大勢の中国人観光客がロンドンのウエスト・エンドでブランド品を買いあさる光景が毎日のようにみられたと述べた。中国人観光客の市場は巨大で、米国の店舗間の競争も激化している。中国語が話せる店員を置き、中国語表示を行い、あらゆる手段を使って人気のあるブランド商品をそろえるなどして、中国人観光客がくつろげる環境作りに努めている。竜と富の象徴である黄色のディスプレーを採用して、中国人観光客を呼び込もうとするところもある。最近行われたある調査によると、ロンドンを訪れる中国人観光客一人あたりの平均消費額は8千ポンドで、これまでずっと豊かさの象徴とみなされてきたサウジアラビア人すらも倹約家にみえるという。ロンドンを訪れる中国人観光客は非常にたくさんの金を持っているが、フェラーリでロンドンの中心部を渋滞させる中東人に比べ、静かで、慎み深く、礼儀正しく、買い物が終わると地下鉄でホテルに戻り、地下鉄では座席が必要な人に席を譲ることもある。中国人観光客はこれまで名前も聞いたことがないようなみすぼらしいホテルに泊まることが多いが、ファッション製品、バッグ、ジュエリーには数千ポンドを費やす。中国人観光客はロンドン小売産業にとって「金のなる木」であり、英国経済の牽引で大きな役割を果たしている。英国は現在、中国人に対する査証(ビザ)の発給要件緩和を検討中で、中国人観光客をより多く呼び込みたいとしている。