▽WTOの仮決定は中国に不利
中国の原材料輸出について、2009年に貿易戦争が「横行」した際、米国とEUはWTOの枠組内で中国を対象に貿易紛争案件を提出し、中国がボーキサイト、コークス、蛍石、マグネシウム、マンガン、金属シリコン、炭化ケイ素、黄リン、亜鉛の9種類の原材料について輸出割当、輸出関税、価格や数量の規制を行って、2001年のWTO加盟時の承諾に違反するとともに、鋼材、アルミ材、化学製品の製造・輸出で他国を劣勢に追いやっていると批判した。
WTOは12年1月30日、中国が実施する多くの工業原材料についての輸出税と輸出割当はWTOルールに違反するとの裁決を下し、仮決定に対する環境保護や供給不足を理由とした中国側の上訴を退けた。
この裁決に欧米諸国は小躍りして喜び、業界には中国のレアアース政策に対する懸念がさらに広がった。中国はレアアースでも同じように割当制を取っていたからだ。案の定、昨年3月に外部に情報が流れると、今年6月27日、米欧日は中国の3種類の原材料(レアアース、タングステン、モリブデン)の輸出管理措置についてWTOに提訴し、パネルに専門家チームを発足させて調査するよう求めた。