もともとは独り身の寂しさをかこつ日だった独身の日は、今では熱狂的に楽しく買い物する祭りの日になった。あと5日に迫った6日には、インターネットの店舗でユーザーたちが「買い物カート」にせっせと商品を詰め込み、電子商取引(eコマース)企業は裏で表で戦いを繰り広げている。実店舗もこの祭りにあやかりたい考えだ。「国際金融報」が伝えた。
独身の日は自然発生的に生まれたものでなく、人為的に作られた記念日で、業界では賛否両論だ。支持する人は、消費を大幅に促進することは間違いないと評価し、反対する人は、人為的にモノが売れるピークを作り出し、需要を先回りするもので、商店のストック、物流、顧客サービスなどの各段階がボトルネックにぶつかることになると懸念を表明する。
▽eコマース産業は準備万端
若いママの蘇さんはここ数日忙しくててんてこ舞いしている。子どもを抱えて暇な時間はすべてネット店舗での買い物に充てているが、見るだけで買っていないという。蘇さんは、「私の買い物カートはもうじきいっぱいになる。eコマース店舗の多くが早くから独身の日の広告を打っていて、ここ数日は必要なものを買い物カートに入れるので忙しい。のんびりして買いそびれるのはいやだし、できるだけ時間を節約したい」と話す。
独身の日に、ネット店舗は一つまた一つと売り上げの奇跡を生み出してきた。天猫を例に取ると、2009年は27ブランドが独身の日キャンペーンに参加しただけで、売上高は5200万元にとどまった。だが12年に4回目を迎えると、売上高は191億元という驚くべき数字に到達した。今年のキャンペーンには昨年の2倍にあたる2万店舗が参加する予定という。
実際、各eコマース店舗は独身の日のパイにあずかろうとしており、早くからパイ争奪戦に加わってきた。ある報道によると、今年の国慶節(10月1日、建国記念日)連休が終わると、当当網が独身の日キャンペーンの初陣を飾り、記念月間と独身の日のキャンペーンが同時に行われる状態になった。その後、蘇寧雲商、国美在線、京東商城、楽蜂網、酒仙網などが相次いで攻勢をかけ、本来は11月11日の一日だけだった独身の日の祭りが1カ月に引き延ばされることになった。
ある業界関係者の予測によると、商店が独身の日のために準備した製品のストックは天文学的な数字になる。あるアナリストは懸念を示し、商店は実力に見合った行動を取らなければならない、分不相応なことをすると、ストックがふくらみ、巨額の損失を出す恐れがあると話す。