富士フイルムはこのほど、新たな中国市場戦略を明らかにした。今年、同社の中国現地法人である富士膠片(中国)投資有限公司の総裁に着任した太田雅弘氏は発表会の席上で、「富士フィルムは、医療健康事業への投入に力を注ぎ、再生医療事業の発展を加速させる。また、中国の3-4の大都市で、今後1-2年の間に、コラーゲンを原料とする美容サプリメントを発売する」など、中国市場における今後の事業計画を明らかにした。広州日報が伝えた。
写真フィルムの研究開発で起業した富士フィルムが、大胆にも、全く違う分野での飛躍を試みようとしている。太田総裁は発表会において、「新たな市場戦略に着手する一方で、弊社の原点である伝統的な写真フィルム事業も継続していく。さらに、これらと並行して情報事業や書類処理事業の分野での発展にも力を尽くす。さまざまな異なる分野での持続可能な発展を地道に追求していくことで、かつてのライバル企業だったコダックの二の舞を避けることができる」と話した。
「情報事業」には、バイオサイエンス、医療システム、美容化粧品、印刷設備、フラットパネル材料など、「書類処理事業」には、事務用プリンタ、大量生産用印刷システムなどが含まれる。富士フイルムの統計データによると、同社の2012年販売総額は2兆2147億円、このうち映像事業の販売額が占める割合はわずか13.3%、情報事業は41.0%、書類処理事業は45.7%だった。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月11日