二、中日韓自由貿易協定(FTA)や中国・ASEAN(東南アジア諸国連合)自由貿易協定などといった二国間、多国間地域、準地域協力を主体とする周辺地域における自由貿易区モデルを設立・強化する。それによって、関連地域の戦略的影響力が高まる。広西チワン族自治区を中心に、ASEANとの協力プラットフォームの設立・整備に取り組み、中国・ASEAN自由貿易協定において、より効果的な役割を果たすことで、国際的な経済協力と競争に参加する能力を強化し、協力の過程でASEAN諸国での影響力が強い地域を形成する。雲南省を中心として、大メコン圏経済協力を深化し、雲南省と東南アジア、南アジア、インド洋沿岸国家の協力を強化することで、西南部から海に出る海運通路を構築することで、西南部の対外開放の足掛かりにすることを目指す。
三、国境・沿岸・内陸部の三位一体の開放を実現し、関連地域において、自由貿易区内の貨物に対し、『外国』と同様の免税措置を適用するなどといった管理制度を実施することで、サービ貿易の開放度を高め、より開放された緩やかな市場参入条件と産業投資政策を試験的に実施する。雲南省・広西チワン族自治区で国境金融総合改革を試みる。また、この所、広西チワン族自治区・東興市と雲南省・瑞麗市などと言った港湾都市に自由貿易試験パークが設立される見込みであるとの情報もある。
もちろん、「自由貿易ブーム」の継続は、「開放ブーム」が確実に盛り上がることが必要不可欠である。
1990年代以降の経済・技術開発区、ハイテク産業開発区の設立ブームは、一時的な政策による後押しを受け、開発区のバブル化を招いた。そのため、自由貿易区の建設について、政策の効果を期待するよりも改革の効果を重視すべきであり、開放過程で改革を実現することはより重要である。
「新華網日本語版」2013年12月21日