中国人民銀行(中央銀行)は15日、国務院新聞弁公室での記者会見で、シャドーバンキングについての定義をうち出した。これまで監督管理層はシャドーバンキングについて何度か文書を発表してきたが、シャドーバンキングについて明確な定義を下したことは一度もなかった。「新京報」が伝えた。
人民銀調査統計司の盛松成司長はシャドーバンキングについて、次のように具体的な解釈を述べた。要約すると、おおよそ次の3つの内容が含まれる。第一に、シャドーバンキングは伝統的な金融システム以外において、貸出や資金融資などに従事する機関と業務のことだ。よってシャドーバンキングとは単なる機関ではなく、銀行内部にもシャドーバンキングが存在する。シャドーバンキングは銀行業務を取り扱う金融機関のはたらきを行うという実態があり、伝統的な銀行の名前はもたない機関と業務だ。第二に、シャドーバンキングと各金融機関や金融市場との関係および影響は大きい。よってシャドーバンキングに対して最も必要なことは、リスクがあるかないかをモニタリングし分析することだ。第三に、シャドーバンキングは市場の産物であり、金融イノベーションの産物だ。
この解釈はこれまでの監督管理層のシャドーバンキングに対する定義よりもはっきりしている。たとえば、今年初めに国務院弁公庁が発表した、シャドーバンキングの監督管理強化に関連した問題に関する通知では、中国のシャドーバンキングの3つの構成要素を並べただけだった。すなわち▽金融機関の営業許可証をもたない▽監督管理機関の信用や仲介がない、あるいは不足している▽金融機関の営業許可証をもつ金融機関が取り扱う監督管理が不十分な業務、あるいは監督管理を回避する業務、という3要素だ。また中国銀行業監督管理委員会(銀監会)はこのほど開催した2014年度銀行業監督管理政策会議で、銀行の簿外の業務はシャドーバンキングには属さないとした。