その判断材料となるのが貿易付加価値だ。貿易付加価値は輸出から輸入部分を差し引いて、1ドルの輸出が本国にどれだけの国内付加価値をもたらしたかを示す。2002年の中国の貨物輸出総額のうち国内付加価値は51.8%だったが、2011年にはこの割合が60.4%まで上昇した。
この9年で中国の貿易付加価値は8.6ポイント上昇、つまり毎年約1ポイント上昇している計算になる。「これこそ中国のグローバル・バリュー・チェーンにおける進歩だ」と張氏は指摘する。
一方、中国の加工貿易の付加価値は低下してきている。こうした材料供給と最終販売が国外の貿易方式はグローバル・バリュー・チェーンへの参入につながるとともに、中国の事業主は相対的に安い加工費を稼ぐことになる。
グローバル・バリュー・チェーンの特徴を分析後、張氏は「中国の産業政策は中間製品と生産工程貿易に特化するべきだ」との見方を示した。