両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の前半、どんな話題に人々は注目し、人々の要望にどんな対応がとられたのだろうか?新たな変化はどんなシグナルを意味するのだろうか?武漢大学インターネット科学研究センターとともにまとめてみた。
「余額宝」、「スモッグ」、「公務員の昇給」が話題のトップ3に
武漢大学インターネット科学研究センターの統計によると、3月3日零時から8日午後5時の間に、中国版ツイッター「微博」で議論された両会関連の内容は316万2200件、両会関連の記事は19万6000件に上った。両会開幕から6日間で最も注目を集めた話題のトップ10は――
(1)アリババグループのファンドサービス「余額宝」の廃止(2)スモッグ対策(3)公務員の昇給(4)年金制度の統一(5)遺伝子組換え食品問題(6)公共バス改革(7)個人所得税免税額の引き上げ(8)清掃員の待遇(9)看護士への暴力、政協委員が法整備を呼びかけ(10)インターネット強国--だった。
全人代代表の張玉坤氏は、「ネット金融は両会前から話題になっていたが、会議では『余額宝』に関してさらに集中的に具体策が議論された。人々は直接的利益に最も関心がある。ネット金融が従来の金融市場に衝撃を与えた根本的原因はそこにある」と説明した。
また、公務員の昇給、年金制度の統一、個人所得税免税額の引き上げ、清掃員の待遇などはいずれも異なる側面からの所得分配に関わる問題だ。
全人代代表の馮軍氏は、所得格差の縮小、社会の公平の促進への期待が高まっており、特にこの呼び声が国家の政治の舞台にまで届くことを人々は願っていると指摘する。