ASEAN諸国は海外に進出する中国企業にとって最優先の候補地であり、また中国の外資誘致の主な目的地でもある。中国―ASEANの相互投資額は10年間で4倍に拡大し、累計で1000億ドルを突破している。ASEANは中国企業の最大の海外投資先となっている。
ASEAN各国が自国の全体的な経済力の強化を重視し、ASEAN自由貿易区の建設に取り組むほか、2002年のASEAN首脳会議では「ASEAN経済共同体(AEC)」を設立することで合意に至った。ASEANの黄金の十年後、AECの共通認識がさらに強化され、「ダイヤモンドの十年」という新たな輝かしい時代に入ろうとしている。
タイはインド中南半島の中心という戦略的な地位を占めており、メコン川流域と南アジアにつながる重要な場所だ。タイはクラ地峡に運河を建設する構想を練ったことがあるが、人的・物的な制限により、クラ運河計画は実施に移されなかった。
中国―ASEAN自由貿易区の戦略的パートナーシップの推進に伴い、クラ運河計画は現実になる可能性がある。このほど柳工集団、徐工集団、三一重工などの中国企業が率いるクラ運河建設準備チームが活動を介ししており、ASEANの「ダイヤモンドの十年」も最良のプレゼントを受け取ろうとしている。