(二)金利均衡点の変動は、資金需給アンバランス状況の継続期間によって決まる。一定時期もしくは中期的な市場金利均衡点の変動は、資金需給のアンバランス状況がどれほど続くかによって決まる。銀行預金が一定期間に渡り増加を維持し、金融市場の資金流入が続き、アンバランス状況が長引けば、市場金利の均衡点低下する。その逆であれば、市場金利の均衡点が上昇する。
(三)景況感の好転と悪化が金利の変動を促す。一般的に、銀行預金の増減の変動は持続性が弱く、市場金利の変動への影響は小さい。一方で、景況感の好転と悪化に関する観測が強まった時に、市場金利が上昇もしくは低下の流れを示し、金利均衡点の変動を促す。
2013年に金利均衡点が上昇した一つ目の原因は、金利の市場化、最も基礎的な預金金利の上昇だ。二つ目の原因は、金融機関による利ざや取引の拡大で、市場金利水準を押し上げた。預金金利には基準金利10%上乗せの制限が存在し、ネット金融が集める預金の比率も非常に低いため、預金金利の上昇幅には限りがある。結局、貸出金利上昇の幅を拡大したのは、利ざや取引である。
2013年と比べて、2014年は不動産市場の低迷、地方幹部の業績評価におけるGDP偏重転換方針の実施で、金融市場から資金流出が大幅に減少し、資金需給逼迫の懸念が解消されることを背景に、金融市場の金利均衡点が大幅に低下する見込みだ。
「中国証券報」より 2014年6月15日