中国では、多くの川上・川中企業が、高金利・高借入の財務体質となっており、財務リスクが高い。債務危機を防ぐためには、構造的なレバレッジ低下が必要になる。25日付中国証券報が伝えた。
構造調整を通して労働生産性の上昇や経済成長を図る時代に入ってきた中国は、1990年代の日本における金融危機の前の状況と良く似ている。当時の日本では、多額の銀行借入に依存し、構造調整は進まず、硬直化した企業群が金融資源を独占していた。このような日本の轍を踏まないために、マクロ全体からレバレッジの引き下げ問題を把握する必要がある。
観点はふたつ。第1は、金融構造のレベルアップを通して産業のレベルアップを行い、エクイティファイナンスを推進し、金融資源の最適配置と借入コストの引き下げを図ること。
第2は、民間資金を企業部門に投入し、企業の資金不足を補うこと。レバレッジの引き下げは単に分子である債務の圧縮だけでなく、分母である所有者持分の増加を考える必要がある。すなわち、エクイティファイナンスによって企業のバランスシートを改善することが、レバレッジの引き下げにつながる。