▽困った者同士でチーム結成
実際のところ、ここ数年の家電製品の産業革命の波の中、ソニーは不調に陥ったただ一つの大企業ではない。それどころか、これまでにフィルム大手のコダック、ソニーと同じく日系のシャープやパナソニック、多機能携帯電話の大手のノキア、モトローラ、ブラックベリーなどが、時の流れの中で衰退していった。そして今、市場再編の舞台が相変わらず上演されている。
苦境に陥った者たちは、一人で戦うことの危険を身に染みて感じるようになった。そこでこのほど、ソニー、パナソニック、産業革新機構、ジャパンディスプレイの4社は、共同で新会社「JOLED」を設立することで一致。ソニーやパナソニックの有機ELパネルに対応した研究開発を進めるという。
有機ELは業界が次世代ディスプレー技術と認めるものだ。中国や韓国の企業は強い興味を抱き、次々に手を打っており、ソニーとパナソニックは一時的に市場から撤退していた。今回、合弁会社を設立してこの分野に参入したことから、さまざまな憶測が飛び交っている。
意外なのは、JOLEDが来年1月に設立されるということだ。