中国国家発展改革委員会(発改委)は9日、吉林省のセメント会社3社に対して独占禁止法(独禁法)に違反したとして合計で1億1400万元の罰金を課した。中国ではこのところ独禁法違反行為が急拡大。2013年初めからの罰金の累計額は30億元に達し、そのうち1億円以上の罰金を課すケースが6件あった。今後は、業界や企業体質を問わず、違反行為があれば調査され罰金が課せられる見通しで、特定先を“狙い撃ち”するといった意図などは存在していない。独禁法違反の取締りを強化することは、市場の秩序と公正な競争環境を維持することに役立つため、この先取締りの件数と規模はより大きくなるとみられる。11日付中国証券報が伝えた。
2013年からの罰金総額は30億元
発改委の公告によると、今回罰金が課せられたのセメント会社3社(吉林亜秦集団セメント販売会社、北方セメント会社、翼東セメント会社)に対する容疑は、域内のセメント価格について販売カルテルを結んだというもの。罰金の額はそれぞれ6004万元、4097万元、1338万元で、総額1兆1439万元に上った。 中国政法大学教授・競争法研究センター主任の時建中氏によると、この3社は情状が重く、過去の処罰に対する反省も見られないため、処罰がさらに重くなる可能性もあるという。