米国とEUは低空間分解能のリモートセンシング資料を利用し、環境システムのシミュレーションや気候変動の研究などのために、空間分解能が300メートル・1キロの、6種類の低分解能グローバル土地被覆データを作成した。しかし利用者からは、分解能と分類の精度が低く、製品によって一致しない部分があるという指摘があり、使用の需要を満たすには至らなかった。
ISPRS(International Society for Photogrammetry and Remote Sensing)の陳軍氏は、「グローバル30メートル土地被覆全要素マッピングは、正確な情報抽出、製品の品質管理、大量の映像による最良の被覆、効果的な処理などさまざまな難題が存在し、多くの要素が絡み合う、難易度が極端に高いリモートセンシング科学技術プロジェクトだ」と指摘した。
この世界的な科学技術の難題を解消するため、世界変化研究国家重大科学研究計画が2010年7月に北京市で始動し、中国の世界気候変動の重要な科学問題に関する発言権を強化した。
国家ハイテク研究発展計画(863計画)重点プロジェクトの支援を受け、国家測絵地理信息局(国家測量地理情報局)は各部・委員会の17部門および企業各社と協力し、「グローバル土地被覆リモートセンシングマッピング重要技術研究」を実施した。500人以上の科学者と測量士が同研究に参加した。