中国が29日の国務院常務会議で、輸入促進策を打ち出した。業界専門家によると、「同政策は短期と長期の両面を配慮したのもので、政策支援とサービスの向上によって、技術・製品・サービスの輸入拡大を狙うというもの。貿易均衡に役立つほか、先進技術や原材料の不足といった中国のマイナス部分を補うことができる。さらには国内生産活動のニーズを満たすと同時に、経済のレベルアップにも役立つ」と指摘した。
商務部の沈報道官は、「最近の輸入の減少傾向は鉄鉱石や銅などの国際大口商品の価格低迷によるものだ。国内の経済構造の調整や旧生産設備によるエネルギーに対する需要減少も影響している。さらに加工貿易の減少や輸出の輸入に対する牽引力の低下も響いている」と説明した。
国務院常務会議で決議されたのは、先進技術・設備や基幹部品の輸入拡大の奨励。具体的には研究開発設計、省エネ・環境保護、環境サービスなどのハイエンド生産性サービスの輸入拡大を図る。また国内需要による資源輸入を安定化し、国民生活と関係の深い牛・羊肉や水産物などの一般消費財も合理的な増加に力を入れる。