世界銀行はこのほど、中国経済の今年と来年の成長率の予想を小幅修正した。一部の西側諸国の専門家はこれを受け、「中国経済衰退論」という古い主張を蒸し返した。しかし国際的な金融機関と国際世論の観点を読み取れるならば、減速は中国経済がより健全で持続可能な発展のモデルに向かうための正確な手段であり、世界経済により多くのチャンスをもたらすことを理解できるはずだ。
国際通貨基金(IMF)と世界銀行は、中国政府には経済の「ハードランディング」を防止するための十分な能力と手段があると評価している。世界も中国経済の成長率の低下、モデルチェンジとグレードアップの「新常態」に慣れつつあり、大げさに驚き不安になる必要はない。
中国経済は高度成長期から、成長の効率、低コスト、持続性をより重視する、経済のモデルチェンジとグレードアップを促す中高速成長期に入っている。モデルチェンジ・グレードアップおよび政府の積極的な調整・抑制による成長率の低下という「新常態」に対して、2大金融機関は理性的な観点を持っている。
世界銀行は「東アジア経済の経済成長率見通し」の中で、「中国政府は地方債およびシャドーバンキングの抑制、余剰生産能力の対応、汚染防止などの取り組みで、経済をより持続可能な発展の軌道に乗せようとしている」と指摘した。