中国政府が2013年8月に初めて提起した「一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)」戦略は、今年中国経済発展の要となっている。「一帯一路」と高質な交通による連結性(コネクティビティ)の向上が提起されたことを背景に、高速道路を含め、中国企業の外国からの工事受注契約が急増し、中国経済の世界経済とのつながりがより密接なものになったことが反映されている。
中国が諸外国と締結した事業契約の中で、高速鉄道は間違いなく主役になっている。大まかな統計によると、中国は現在少なくとも世界20カ国と高速鉄道事業の提携や商談を行っており、その範囲はトルコ、タイ、ブラジル、メキシコ、アメリカ、ロシヤなどの国におよび、アフリカ、アジア、ヨーロッパ、アメリカ州、大洋州などの地域をカバーし、高速鉄道総延長距離は1万キロ(投資額が約3兆元)に上るという。
「『一帯一路』戦略は主に西側諸国への開放と海洋強国作りという中国将来の戦略目標に着眼している。これら経済ベルトは中国が全面的対外開発戦略を推進する重要な突破口だ」。中国国際経済交流センターコンサルタント研究部の王軍副部長は「証券日報」の取材に応じた際に、「『一帯一路』の整備や他国との交通コネクティビティの向上によって、中国は内外の市場を一層有効に利用することができ、そこで本国の発展空間や将来の経済成長分野を見つける」と話す。