本格的な強気相場の兆しが現れ始めたA株市場において、投資家は当惑するのは正常なことだ。長年の弱気相場を経て、現在のA株の高騰と強気な上昇の場面は投資家の思考習慣を覆している。レバレッジツールの多用により、株式市場の流れは、先物市場の「既視感」が備わっている。株価指数が高位で推移する中、上昇銘柄の入れ替わりが速く、デイトレードを得意としていた投資家も、流れを把握しがたくなっており、株価指数が高騰しても利益を創出できていない。この数カ月の株価指数高騰の流れから、人々は主流銘柄と非主流銘柄の間に大きな開きがあることに気づいている。選択ミスの痛みが、株価高騰の喜びの中に充満している。
大勢を把握し、考えの筋道を立てることで、投資家は当惑から逃れられる。改革とモデルチェンジの渦の中、政策の利益を受けやすい銘柄は持続的な好材料を手にする。先ほど金融改革・革新により、金融株が急上昇した。先ほど閉幕した中央経済活動会議からも、新たな業界の流れを形成する注目点が分かる。同会議は経済の安定成長を維持し、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)計画、北京・天津・河北の共同発展、長江経済ベルトという3大戦略を重点的に実施し、来年幸先の良いスタートを切ると発表した。この状況下、政策の影響を受けるインフラ産業チェーンが、持続的なチャンスを迎える。このような流れは、先ほどの自由貿易区関連銘柄のように、市場の注目と買いを集めている。この状況下、銘柄・優先株を適切に選択し持ち続けることが、投資家の持つべき態度だろう。
強気相場の中で株を持ち続ける投資家に必要なのは、敏感で激しい心の変化ではなく、粘り強さの方だ。情勢が不透明な時に市場のチャンスの訪れを我慢強く待ち、市場の複雑な変動の中でも自分が選んだ株を手放さないことだ。こうすれば、投資家は市場の短期的なムードによって揺れ動き、脆弱になることはない。さまざまな変化を経ても冷静な態度を維持し粘り強さを増し、市場を見据え独立した思考を持ち、チャンスを把握し信念を貫き通せば、株を持ち続けることによる甘い果実を最後に手にすることだろう。
「中国証券報」より2014年12月19日