国際原油価格が5日も暴落を続け、1バレル=50ドルの大台を割り込み、5年半ぶりの低水準となった。ドル高と原油の需要激増が、投資家の懸念を引き起こしている。
ニューヨーク原油先物市場で5日、軽質油の2月渡し価格が1.97ドル低下(3.7%低下)し、1バレル=50.71ドルとなった。同日午前の取引終了時、1バレル=50ドルの大台を割り込み49.95ドルとなり、2009年4月ぶりの低水準となった。
同日、ロンドンの北海ブレントの2月渡し価格が2.23ドル低下(4%低下)し、1バレル=55ドルの大台を割り込み54.19ドルをつけた。取引中に一時1バレル=53.73ドルまで落ち込み、2009年中頃ぶりの低水準となった。
わずか半年間で、世界の2大石油基準価格の下げ幅が50%超に達している。国際原油価格は2008年の金融危機以降で、短期間内としては最大の下げ幅を記録した。
石油輸出国機構(OPEC)は昨年11月に減産見送りを表明し、市場にバランス点を模索させようとした。複数の市場アナリストは、現在の国際原油市場は過剰供給を維持する見通しで、中国・欧州・日本など主な原油輸入市場に需要激増の兆しは見えないとしている。現時点では原油価格持ち直しの強い原動力がなく、短期間内に原油価格低下の流れが変わることはない。
国際原油価格が暴落し記録を更新し続ける中、複数の調査機関は今年の原油予想価格を引き下げた。JPモルガンは、国際原油価格が今年第1四半期に底値に達し、2015年下半期に需給のバランスが取れてからやや持ち直すと予想した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年1月6日