「一方、人民元の国際化は元の相対的安定性が求められているため、目下の元安相場の継続はある程度人民元の国際化プロセスに影を落とす恐れがある」と劉院長が懸念している。
「ところが、国内経済成長に関して言えば、ある程度の元安は決して悪いことではない。輸出商品の殆どが米ドル基準で計算されるから、短期的に国内企業の輸出に有利であり、対外貿易の活発化や中国企業の輸出競争力の向上にもつながる」と劉院長も話した。
2014年の人民元対米ドル為替レート相場はそれまでのワンウェーの上昇パターンと変わって、双方向による変動が増え、「元安―元高―元安」という三つの変動を繰り返してきた。
新しい一年に入って、元安傾向は果たして長く続くであろうか。インタビューに応じた専門家たちは一致して、「持続する可能性が大きくない。上がったり下がったりするのは人民元相場の『新常態』になる」と指摘している。