「一路一帯(シルクロード経済帯と21世紀海上シルクロード)」をシンボルとする「グレードアップ版」世界進出戦略は中国経済発展の新たな主役になり、今年最大の目玉チャンスになるだろう。専門家は、「一路一帯」はインフラ建設を通じて中国周辺地域の力を総動員し、相互連通によって貿易投資コストを低下させると同時に、中国及び沿路諸国に経済メリットをもたらし、相互利益・恩恵享有のグローバル化構図の形成に役立つとの意見を示している。
昨年、中国経済のもう一つ大きな変化は資本純輸出国になったことであり、これにもチャンスが育まれている。資本輸出時代の到来に伴い、中国の資金・資本はグレードアップ版世界進出戦略を実践し世界市場に流れていく。一方、対外開放は国内の改革を刺激し、より多くの市場制度が導入されることになる。例えば、上海自由貿易区が推進している権力、責任、ネガティブリストなどは、政府職能の転換で市場の活性化を促すことになっている。
最も喜ばしいのは、中国の経済成長はペースダウンしたものの、国民の生活レベルには影響がなかったことだ。昨年、全国住民1人当たりの可処分所得は前年より名目上10.1%増の2万167元となり、雇用情勢も比較的に安定で所得増加の保障ベースとなっている。また、社会消費財小売り総額は前年より名目上12.0%増の26兆2394億元で、経済成長のペースダウンによる民生への影響が比較的に小さいことを示している。