中国経済の経済成長率は、2014年に低下した。一部の海外メディアは再び中国経済の「衰退」を唱え、国内の一部の関係者も悲観的な論調を呈した。いかに中国経済の成長率低下の原因を理性的にとらえ、中国経済の未来の発展を分析するべきだろうか?両会(人民代表大会、政治協商会議)が開幕した今、記者は全国政治協商会議委員、エコノミストの林毅夫氏の取材を行った。林氏の発言内容は下記の通り。
成長鈍化の内外の要因を客観的に把握することが必要
外的要因を見ると、欧米および日本などの先進国・地域の経済は、依然として世界経済の過半数を占めている。これらの国家は2008年の世界経済危機から立ち直っておらず、世界経済の低迷の大きな圧力をもたらした。内的要因を見ると、発展途上国である中国には、確かに体制・制度面の問題が存在する。
しかし経済成長率の低下の重要な原因は、世界の外的・周期的要素によって形成された。世界銀行がこのほど発表したデータによると、全世界・先進国・発展途上国の成長率は、昨年の予想値より下方修正されている。これは世界各国に共通する流れであり、世界の周期的な原因により説明するしかない。
原因を正確に分析することで、初めて対策を講じることができる。中国はまず、改革の深化を継続しなければならない。その一方で、この外的・周期的な低下に対して、安定成長の措置を講じる必要がある。