「価格が上がりっぱなし」のシャネルが、値下げに踏み切った。記者が3月18日に入手した情報によると、高級ブランドのシャネルは中国本土で値下げを行い、同時に欧州での値上げに踏み切る。下げ幅・上げ幅はそれぞれ20%で、調整後の両地の価格差は5%以内となる。シャネルは、今回の調整は各市場間の価格差を縮小し、転売対策をするためだと表明した。
中国本土で20%の値下げ
シャネルは昨日、新京報の記者に対して、2015年4月8日より世界の各市場の価格差を調整することを決定したと発表した。調整の第1陣となるのはクラシックバッグ「11.12」「2.55」、グローブの「Le Boy Chanel」。
シャネル中国区ファッション部門広報担当者のRas Tan氏は、新京報の記者に対して、「当社は欧州で20%の値上げ、中国本土で20%の値下げに踏み切り、世界市場の価格差を縮小する。価格差は5%以内となる」と述べた。
報道によると、シャネルの過去5年間の値上げ率は、年平均15%以上に達していた。シャネルによると、今回の価格調整の目的は、各市場間の価格差の縮小だ。近年ユーロ安により、各国間のこれまでの価格差が拡大した。Ras Tan氏は新京報の記者に対して、「転売がシャネルのブランド、特に欧州の消費者に大きな影響を及ぼしている。今回の価格調整は転売対策のためであり、店舗でのショッピングの魅力を高める」と話した。
これまで中国人消費者は大きな価格差により、欧州など関税率の低い国家に行き、高級品を買い漁ろうとしていた。コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーが発表した「2014年中国高級品市場研究報告書」によると、中国本土の高級品市場は2014年に初めてマイナス成長となり、前年比1%減となった。世界高級品市場で、中国本土の消費者による消費額は9%増の3800億元に達した。
高級品の「間接的」な値下げ