「価格が上がりっぱなし」のシャネルが、値下げに踏み切った。記者が3月18日に入手した情報によると、高級ブランドのシャネルは中国本土で値下げを行い、同時に欧州での値上げに踏み切る。下げ幅・上げ幅はそれぞれ20%で、調整後の両地の価格差は5%以内となる。
財富品質研究院が発表した最新の「2014年中国高級品報告書」によると、中国人消費者の高級品消費の外部流出が深刻化しており、高級品の消費の76%が海外で行われた。中国本土の高級品消費額は、前年比11%減となった。
中国の民間調査会社・財富品質研究院の周婷院長は、「実際には、中国人消費者の購買力は低下していない。中国人は2014年に世界の46%の高級品を購入しており、主力消費市場が欧米市場に変わっただけだ。また昨年より、中国の高級品店の多くが放置され、看板や展示店に落ちぶれている。しかし巨額の店舗経営コストを負担しなければならず、ブランドの利益率が低下した。高級品ブランドは、消費者を中国市場に回帰させる必要性を意識した」と分析した。
高級品を主に取り扱う通販サイト、尚品網の趙世誠CEOは新京報の記者に対して、「電子商取引、インターネットの発展により、情報がより透明化され、市場の情報の非対称性が打破された。それから政府がクロスボーダー電子商取引を促しており、促進の効果をもたらした。高級品がこれまでの価格戦略を続ければ、大きな流れに逆行することになる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月19日