中国は「五輪ブルー」を実現できるか(雑誌「The Diplomat」より)
IOC(国際オリンピック委員会)は今週、2022年冬季五輪の招致を目指す北京で視察を行った。北京は最も有望な候補地である。中国は潜在的問題が何かを理解しており、そしていくつかの問題は掌握しきれないでいる。
しかし少なくとも1つの問題、つまり大気汚染に北京は対処しようとしている。
2008年の夏季五輪の時期から、大気汚染は中国の主要な問題であり続けている。そして、工場の臨時休業や車両規制といった一時的な措置で大気汚染を食い止めてきた(昨年11月の“APECブルー”もそういった戦略の成果だ)。
しかし北京の“肺”にとって、冬こそ問題の季節である。暖を取るための石炭による粉塵が舞うからである。冬季五輪は通常2月に開催されるが、ちょうどその時は北京の大気汚染が最悪になる頃だ。2022年までに清浄化運動を行うことを北京が決めたのも当然のことだろう。