しかし藤本氏は、「だからと言って、製品が設計される場所の方が優れているというわけではない。これは製品そのものの特徴や、国家の生産の特徴と関係している」と述べた。
藤本氏は、「日本は自動車など統合型の製品の設計に向いている。これは各部門の協力と多能工が必要だ。スマートフォンなどの分業化された製品の場合、中国の方が強みを持つ。各国には得手・不得手とする産業があり、すべての種目で金メダルを取れるはずがない」と指摘した。
異なる角度から「ウォシュレット現象」を見ていこう。豊かになりつつある中国は、巨大かつ旺盛は消費市場だ。中国企業はこれまでの輸出中心から内需重視に移り、国内市場の需要を満たすようになるはずだ。 藤本氏は、「豊かな中国人消費者は、製品へのこだわりを強める。品質と安全を前提とし、さらに速度を求めることが、企業にとっての流れとなる」と分析した。