中国で日本式のサービスやイベントを楽しむ体験型施設の開業が相次いでいる。プリンスホテルは吉林省に日本式を徹底したリゾートホテルを開いた。中国で日本を体験し、自社のファンになってもらい、日本に呼び込む。春節には中国人客が多く押し寄せた。日本企業はこうした人気を拡大・定着させようとする「種まき」を、中国各地で展開中だ。
「ありがとうございます」従業員が日本語でこう声をかけると、多くの中国人が初めは驚く。それでも、これが日本式を強く意識したサービスだと理解すると、みんな喜ぶという。プリンスホテルが2015年1月に仮オープンした「松花湖スキー場」では日本語でのあいさつに加えて、レンタルスキーの返却時に顧客に歩み寄って板を受け取るサービスが好評だ。このような日本風のサービスが、中国人客に新鮮な印象を与えている。
中国不動産大手の万科企業が開発を手がけ、プリンスホテルがスキー場とホテルを全面的に運営する。同社は中国のリゾート運営が初めてだ。同社は日本で最大級の苗場スキー場の元総支配人を含む、日本人社員8人を現地に送り込んだ。