天津・福建・広東自由貿易区が、21日に正式に誕生した。自由貿易区の拡大、ネガティブリストのスリム化、自由貿易区のバージョン1.0からバージョン2.0へのアップグレードは、中国経済の今後にどの面から、どの程度の影響を及ぼすのだろうか?
4ヶ所に拡大、全面的な対外開放へ
上海自由貿易区の正式な運営から1年半が過ぎ、「試験田」が豊作を迎えた。ネガティブリストというモデルを確立し、輸入に際しての平均通関時間は自由貿易区外と比べ41.3%短縮された。クロスボーダー人民元決済、双方向資金プールなどの金融新事業を開始し、監督管理の重心を資格審査から日常的な管理に移した。
この「試験田」は、1枚から4枚に拡大した。国家行政学院経済学部主任の張占斌氏は、「4つの自由貿易区は東部沿岸部で、北から南に沿うようにして分布している。独自の強みを持つ、各自が重視する対外開放の新たな台地を築き、全国範囲の改革開放の深化のため道を模索する」と述べた。
自由貿易区のアップグレード後、相乗効果により世界的な競争力を手にすることになる。中国商務部国際貿易経済合作研究院副院長の李光輝氏は、「より能動的に自由貿易区の建設を推進し、重大貿易交渉および世界貿易ルールの制定に積極的に参与し、中国に有利な中国のプランを打ち出す。これは中国の経済・貿易の重要な利益に関連する、戦略的な選択だ」と指摘した。
ネガティブリスト、開放が改革を促す
ネガティブリストは、自由貿易区の開放・透明を象徴している。上海自由貿易区は設立当初にネガティブリストを発表し、2014年の更新により190項を139項に削減した。