また同炉の製造は順調に進んでおり、福建省の福清発電所第5号機には4月末か5月初めに設置工事が行なわれる見込みで、商業運転開始は2020年7月の予定である。このほか展覧会では、中国原子力建設集団による第四世代の高温ガス冷却炉の展示も大きな注目を浴びていた。同社が清華大学と共同で実用化を目指している同冷却炉は、デジタルコントロールシステムや蒸気発生装置などのすべての基幹設備において95%の国産化率を実現している。
現在、同冷却炉は江西省や湖南省などの複数の省や市で開発体制がとられているが、その中で最も大きなプロジェクトは江西省瑞金の60万キロワット冷却炉。関係者によれば「実用化調査報告はほぼ認可を得ており、現在は国家発展改革委員会への申請準備段階」だという。
このことは、中国の第四世代の高温ガス冷却炉が研究段階から実用段階に入ったことを意味するものである。原子力協会の張理事長によると「2015年は中国の原発再開の重要な年である。原子力エネルギー業界も段階的な課題に直面する」として、例として、AP1000の自主開発問題や内陸部の原発建設における実証研究の必要性などを指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年4月24日