専門家は同時に中国におけるPE市場の可能性にも注目している。目下PEの資金調達と投資規模を見ると、米国が世界の約5割、欧州が約3割を占めるが、新興市場国家はわずか1割前後だ。ハーバーベスト・パートナーズ投資コンサルティング(北京)有限公司の単麗紅総経理は、「米国以外の国で、比較的大きく拡大できそうなPE市場は中国だ。中国ではM&A関連ファンドに大きな将来性がある」と話した。
数年前の中国の対外投資を見ると、たいていは製造業企業の吸収合併を通して技術を獲得するかあるいは資源・エネルギー分野に着眼したものであったが、今そのやり方に変化が生じた。多くの企業は中国経済を利用して投資対象企業の急速な成長を促すように投資方向を転換をしている。銭建農氏は、「中国の原動力を世界資源とつなぎ合わせるべきだ。たとえば、ある企業はギリシアの某会社を買収した後、中国国内におけるその製品の販路開拓に力を入れ、現在中国国内における当該企業の店舗は200軒を超えている。観光分野では、複星グループが地中海クラブを買収するケースがあり、そのクラブは世界40カ国以上でレジャー施設を保有している」と紹介し、いかに世界範囲で資源を整合していくかは中国企業の待ったなしの課題だと指摘した。