中国民生銀行の温彬・首席研究員は、「2011年以来、第1四半期のGDP成長率は、前年同期比・前四半期比いずれも、やや落ち込んでいる。例年、第2四半期に入ると、投資が持ち直し、経済発展が『穏やかでしっかりした』軌道に乗る」との見方を示した。
対外経済貿易大学の李長安教授も、「全国両会が3月に開催されるため、投資は通常、第2四半期以降に拡大する。さらに、季節的要因の影響を受けるため、第1四半期の経済データが、年間全体を象徴することは有り得ない」とコメントした。
また、統計データによると、天津市や安徽省など15省のGDP成長率は全国上位にあり、河南省や寧夏回族自治区は、全国平均レベルを維持した。
〇エネルギー大省のGDP成長率落ち込む 最低は山西省
「石炭単一産業」への依存が続く山西省は、今年も昨年の減速傾向を引きずった。今年第1四半期、山西省のGDP成長率は2.5%と全国最低、前年同期比3ポイント低下した。
中国民生銀行の温彬・首席研究員は、「山西のGDP成長率が大きく落ち込んだのは、産業構造があまりにも単一的であることによる。また、住宅不動産とインフラに対する投資が減少したことも、GDP成長率の低下につながった。同省の経済が、短期間で回復することは難しいであろう。低迷している問題の根本原因について、長い時間をかけて向き合う必要がある」と指摘した。
今年も山西省は「石炭単一産業」を政府活動報告に組み入れており、報告には1章を割いて、「石炭革命」と産業構造の合理化・アップグレードに向けた構想を打ち出した。