ブルームバーグによると、この数十年の間、中国人に最も人気がある職業は公務員だった。だが現在、李曾さんは行動をもってこの観念を変えようとしている。彼は政府部門を離職して起業。富を築いた。10年前、大学を出て関税の仕事に就いた李さんは家族の誇りだった。
しかし昨年、「鉄板鍋(公務員としての安定)」を放棄し、杭州に向かった。電機メーカーのスタートアップに参加したのだ。 経済成長の鈍化に伴い、国営企業は困難に陥っている。今の中国で広く見られる現象だ。反腐敗運動もあって、公務員の声望と収入はますます下降している。ジャック・マーなどの企業家は一代で創業し、民間企業として富を追求している。34歳の李さんは言う。「能力さえあれば、市場という場所で自分の願いがかなう」。
投資関連の仕事に従事する劉元さんは、注目するスタートアップ企業の動きを見てから気持ちが変化した。昨年、このエンジェル投資家はスタートアップ企業100社に対し、7000万ドルを投資した。そして最近投資した企業のうち、約半分が85年以降に生まれた若者による起業だったことに気づいた。「若者はもはや、政府部門に就職することが最高の選択ではなくなった。これからは起業だ」と劉さんは言う。