市場環境が悪化する中で、フォールクスワーゲンは小型車と低価格車に力を入れ始めた。これはかつて中国自動車企業と日系自動車メーカーが得意としている分野だった。
フォールクスワーゲンは将来の競争で優勢を確保するため、収益率を度外視し市場シェアの拡大を優先してきた。供給過剰と言われている中国市場において、フォールクスワーゲンは一筋生産能力拡大に取り組んでおり、中国における年間生産能力を現在より90%近く高い500万台に引き上げる計画だ。フォールクスワーゲンはブランド影響力と生産能力を武器に、競合他社を打ち負かし、中国市場で絶対優位を獲得する狙いだ。