株式市場の持つ経済パロメータ―としての機能はすでに投資家に理解されているが、しかし株式市場とマクロ経済は決していつも同じ歩調で進むものではない。株式市場への投資はつまり将来に対する投資だ。そのため、ここ数年10%前後の経済成長率が続いた時、株式市場が鈍い動きを見せた。それは、経済の高速成長期は様々な問題が現れ始めようとする時期でもあったからだ。一方、昨年下半期以降、経済成長率が7%に落ち込んだ時、株式市場が逆に強気に転じ始めた。それは景気の下振れにより政策緩和と構造転換が強化されることで、景気をけん引する原動力が一層強くなり、今後の景気好転が強く期待されているからだ。