まさかホンダ自動車には、燃料電池の技術特許無料開放の後続情報や今年の10月にも「MIRAI」による驚喜を正式に体験できることを中国の消費者に紹介し、世界一自動車企業による技術面での不動の地位を示しながら彼らとの距離を縮めていく必要がないわけではあるまい。一方のヒュンダイ自動車にも、「ウェアラブル設備」分野、たとえばApp搭載などのスマートコントロール分野における成果を中国の消費者に紹介して、彼らが持つ比較的低いヒュンダイ車へのブランドイメージを一掃し、9代目ソナタの販売実績向上に貢献する必要がないとまで言えるのだろうか。
アウディ、ベンツ、フォルクスワーゲンなどの欧米自動車企業と比べ、中国市場や中国の消費者に対する理解という面では、日韓自動車企業ははるか後方にいることが分かる。地理的距離を言うと、上海は日本と韓国に最も近い国際的大都会であるが、一方の心理的距離を見ると、日韓自動車企業には中国の消費者に対する傲慢と偏見という見えぬ壁を乗り越える必要がある。