中国国家発展改革委員会(発改委)など5部門は7月30日、「社会資本による鉄道建設投資の拡大と奨励に関する実施意見」(以下「意見」)を発表。鉄道分野の社会資本への開放を促し、社会資本による都市間鉄道などの建設と運営を積極的に推進する方針を示した。
専門家はこれについて、中国の投融資制度改革の重要な一環であるとともに「鉄道分野に大きな変革をもたらす」と強調した。「意見」を見ると、今回の鉄道投資と市場運営に関する改革への力の入れ方はこれまでにないもので、全ての項目が「要所」を押さえたものだという。
「意見」は投資環境の改善について、鉄道事業会社である中国鉄路総公司に対し、決済に関する制度や基盤整備、規則の公開などを急ぐほか、社会資本への関連施設の開放や技術支援、人材養成と管理サービスも積極的に提供するよう求めた。路線使用や駅でのサービス、技術作業、設備メンテナンス、運輸など各種の鉄道サービスの内容と料金徴収基準の透明性を確保し、社会資本の権益を合法的に守る。
「意見」はまた、中国鉄路総公司との提携に際して審査や手続きの簡素化・標準化を進めるとともに、手続の期限を明確にするよう要求。社会資本による鉄道建設投資と鉄路総公司との提携を支援するとしている。行政機能を担う国家鉄路局に対しては、市場や鉄道輸送秩序の監督管理を強化するよう要求。市場原理に基づく決済制度を整備し、協調と紛争解決の手段を模索する。