中国の2種類の主な二酸化炭素排源を分析した研究によると、中国の二酸化炭素排出量は過大評価されていた可能性がある。中国で2000−2013年に排出された二酸化炭素は、これまでの推計を2億9000万トン下回る。科技日報が伝えた。
研究チームは新たな排出係数(単位あたり燃料の消耗時に酸化される炭素の量)、更新後のエネルギー消費データを使用し、中国の1950−2013年の化石燃料の自然燃焼、コンクリートの生産によって排出された二酸化炭素量を分析した。研究チームは、中国の排出量が世界のデータベースの2013年の推計を14%下回り、中国が2005年に「国連気候変動枠組み条約」に報告した排出量を12%下回ると見積もった。
イースト・アングリア大学の関大博教授によると、彼らは研究の中で「燃料品質」という重要な新しい指標を用いた。排出量の調査・研究でこの指標が用いられるのは初めてで、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や大多数の世界的なデータもこれを加味していなかった。
関教授は、「中国は世界最大の石炭消費国であるが、その燃焼は褐炭が中心で質が低い。欧米諸国の石炭燃焼と比べ、熱量と炭素の含有量が少ない」と指摘した。研究結果によると、中国の2000-2012年のエネルギー消費量は公式データを10%上回るが、中国の石炭の排出係数の平均値はIPCCが推奨するデフォルト値を40%下回る。またコンクリートの生産による二酸化炭素排出量は、これまでの推計を32−45%下回る。
「人民網日本語版」2015年8月23日